- 第1章 商業の歴史と動向
- 第2章 商業施設の特徴
- 第3章 商業施設の開発手法
- 第4章 商業施設のつくり方
- 第5章 商業施設の設計図書のつくり方
- 第6章 商業施設の監理と制作・施工
- 第7章 商業施設の維持管理と防犯対策・安全対策
- 第8章 商業施設の法律と規定
第2章 商業施設の特徴
p.36 左段下から13行目 イートインもできる店はひ業態 → イートインもできる店はひとつの業態
p.51 左段下から8行目 経産省商計調査基準 → 経済産業省商業統計・業態分類
p.54 左段上から15行目 経済産業省「商業分類」 → 経済産業省商業統計・業態分類
第3章 商業施設の開発手法
p.81 Note *5 SPA型小売業:p○○ → SPA型小売業:p24
p.89 図3-2-2キャプション PPT事業スキーム → PPP事業スキーム
第4章 商業施設のつくり方
商業施設で使用される主な照明器具の特徴
ここでは、商業施設で使用される基本的な照明器具について、簡単に紹介する。
なお、各照明器具が、各商業施設においてどのように応用されるかは、テキストの130〜133ページを参照されたい。
01 シャンデリア
シャンデリアは、中世ヨーロッパで教会や修道院のホールで用いられた照明を起源とする、天井から吊り下げられた2本以上の腕木を有する照明器具である。当時はろうそく照明であった。現在は、アーム形状の多灯用照明器具やクリスタルグラスなどを使用した装飾性の高い照明器具を指す。デザイン、大きさもさまざまあり、インテリアにマッチしたシャンデリアが選べる。
シャンデリアは高い天井に似合う照明器具であり、設置場所の天井高さに留意する必要がる。また、大型シャンデリアでは重量もかなりあるので、天井の補強やアンカーボルト吊りなど堅固な固定が必要である。

02 ペンダント照明
コード、ワイヤー、チェーン、パイプなどで吊り下げられる照明器具を、ペンダント照明と呼ぶ。ペンダント照明は、使われる素材によって、空間での光のイメージが異なる。
ガラスグローブペンダントは全体的に光が回る。紙や布などのセードのペンダントは光が柔らかく全体に回る。金属や陶磁器セードのペンダントは周りには光は廻らず、直下が明るくなる。
それぞれの光の効果を考慮し、選択する必要がある。



03 ブラケット(壁付灯)
壁や柱に取り付ける照明器具を総称してブラケットと呼ぶ。比較的小型な器具が多く、補助照明として用いられている。
電源位置が器具の中央にある物、上部にある物、下部にあるものなど意匠によって電源位置が異なるため、床からの電源位置を示さないと、天井にぶつかったり、人が頭をぶつける高さになったりするので、立面図で確認することが重要である。



04 シーリングライト(直付灯)
天井に直接取り付ける灯具を総称して、シーリングライト(直付灯)と呼ぶ。使用空間に合わせて、大型から小型までさまざまなデザインのものがある。大型照明器具は全般照明に適している。小型照明器具は、補助照明や小さな空間に使用されることが多い。
LED光源をガラスや樹脂のカバーで覆うことが多く、カバーの素材の透過率によって明るさが異なるので注意が必要である。引っ掛けシーリングを使って、簡単に取り付けられるものもある。

05 埋込形照明器具
天井に全体または一部を埋め込む灯具を、埋込形照明器具と呼ぶ。比較的大型の照明器具が多く、天井面がスッキリするので、大空間の全般照明としてオフィスやGMSなどで多く使用されている。ただし、天井を開口するため、予め天井内の構造やふところの確認なども必要で、器具選定は慎重に行う必要がある。

06 ダウンライト
埋込形の照明器具の中でも比較的小型で、光学機能を重視した器具をダウンライトと呼び、一般的な埋込形照明器具とは区別している。全般照明、演出照明など、使用目的に応じてさまざまな配光(広角・中角・狭角、超挟角)、光色を持ちバリエーションが豊富である。ダウンライトの直径は、従来、150φ、125φが主流であったが、LED光源の普及で、100φ、75φが主流となり、最近では50φの超小型のダウンライトも商品化されるなど、小型化の傾向がある。
空調負荷を軽減するため。天井に断熱処理が施された構造の場合、通常のⅯ型と呼ばれるダウンライトは断熱材部分をくりぬいて施工しないと使えない。断熱材部分をくりぬいて施工できない場合は、日本照明工業会の適合マークの付いたS形ダウンライトを使用しなければならない。

ヒトの視線は上下に30度程あるといわれており、遮光角(カットオフアングル)が30度以上あるダウンライトはほぼ直下に行かない限りは光っている部分や光源が直接見えない。このようなダウンライトの事をグレアレスダウンライトと呼ぶ。


07 ユニバーサルダウンライト
ダウンライトの派生モデルで、天井に埋め込み設置し、指向性のある光で、光の方向や角度を変えることができるものをユニバーサルダウンライトと呼ぶ。照射したい対象に合わせて比較的自由に光の角度を調整可能である。
ユニバーサルダウンライトは本体と灯具の部分が二重構造になっており、スポットライトのような感覚で照明灯具部分を動かすことができるため、全般照明のダウンライトと外観は同じだが、空間の中で演出照明としての役割も果たせる。

08 スポットライト
指向性のある光で照らすための照明器具で、照射したい対象に合わせて自由に光の角度の調整が可能である。VMDには欠かせない照明器具のひとつである。天井や壁面に取り付けるタイプと配線ダクトに取り付けるものとがある。商業施設や美術館・博物館などでは、展示内容やディスプレイの変更などにも対応しやすいように、配線ダクトがよく用いられている。
LEDの初期では、LEDチップ単体では光が弱いため、複数のLED素子を並べてレンズで制御するマルチレンズスポットライトが多かったが、光源の数だけ影が生じるマルチシャドウ現象が問題となった。COB*の開発普及により、従来光源のように、単眼発光となりマルチシャドウ問題は解決した。
*Chip on Boardの略。アルミ基板に直接LEDチップを張り付ける技術のこと。表面が樹脂でコーティングされており、その中に複数のLEDチップが入っているため、点ではなく面で発光する。


09 スタンドライト
床、家具、調度品などの上に置いて使用する、移動ができる照明器具をスタンドと呼ぶ。テーブル、机などの上に置くものをテーブルスタンド、床などに置くものをフロアスタンドと区別している。主にインテリアの演出用としてデザインを重視するものと、事務や勉学など作業用として明るさを重視し机上面の明るさを規定しているスタンドがある。
A形とAA形があり、光源直下を中心とし「その前方机上面に扇形を描き中心からの距離が30cmと50㎝の範囲の照度値を図11-1のように定めている。A 形は大きい文字を比較的短時間見る場合の、AA形は細かい文字を長時間見る場合に適した、勉学、読書、精密作業用のスタンドである。




10 屋外照明
屋外専用の防滴・防雨・防水形器具で、ポールに灯具が付いたものをポール灯と呼ぶ。他にも、目的や用途別に街路灯、道路灯、庭園灯、防犯灯などと呼ばれている。
使用条件が屋内より厳しいため、寿命やメンテナンス、対候性には十分配慮する必要がある。特に、沿岸部などでの海水の影響、温泉などでのガス類が灯具にさまざまな影響を与えるため、重耐塩塗装などのハイスペックな仕様が要求される場合がある。


11 投光器
屋外照明の中でも、ある範囲の方向に光を集めるようにした照明器具で、一般的には屋外スポーツ施設、工事現場、建造物、樹木、看板への投光などに使われる。屋内用のスポットライト同様、広角・中角・挟角・超挟角の配光と各種光色が選べる。


12 ライティングダクト
プラグタイプスポットライトを取り付けるための配線器具で、ライティングダクト、配線ダクト、ダクトレールなどとも呼ばれる。ライティングダクトはJIS C-8366に規定されており、各社のライティングダクト、ライティングダクト用プラグは規格が同じなので、共用できる。ペンダントなどにライティングダクト用プラグが取り付けられたものもあり、使用範囲は広がっている。

13 調光器
調光器はサイリスタ(電流を制御する半導体素子)などを使って光源から出る光の量を調整する装置。LED照明器具の電源装置は各社設計仕様が異なるため、調光器はLED照明器具メーカーと同じメーカーの指定された製品を使用する方が望ましい。調光器を製造していないメーカーや輸入品の場合は、適合する調光器をメーカーや商社に確認することを推奨する。
照明演出のシーンを記憶できるシーン記憶調光器を使用すると、面倒なシーン設定をその都度調整する必要がなくなり、店舗のオペレーションの負担が軽減する。
最近ではタブレットなどを使用し、無線で調光、調色などをする無線調光システムが照明器具メーカー各社から販売されている。


* [訂 正]
p.98 右段下から5行目 (9)東大震災後に増えた → (9)関東大震災後に増えた
p.102 左段図中文字一番下 売上管理・賃料微収 → 売上管理・賃料徴収
p.105 左段下から10行目 「ららほーと」 → 「ららぽーと」
p.105 図4-2-2キャプション 2核モールと → 2核1モールと
p.116 注*工事区分の〜 下から4行目 ショッピイングセンターと → ショッピングセンター
p.128 図4-5-2-7キャプション 店舗証明計画 → 店舗照明計画
p.145 図4-5-4-6図中文字 「PP」の箇所:Point of Salesl → Point of Sales
p.164 図4-5-6-3図キャプション HACCAP → HACCP
p.167 図4-5-6-11図中文字 左下のカコミ:施行着手 → 施工着手
p.167 図4-5-6-11図中文字 下中央のカコミ4行目:オーパースペック → オーバースペック
p.170 右段7行目:③建築物総合環境性能評価システム → ③建築総合環境性能評価システム
p.174 右段2番目の図:キャプション図4-6-4a:開放的な吹き抜けとイベントスペースを併設した空間
p.175 図番号:図4-6-4→ 図4-6-4b
第5章 商業施設の設計図書のつくり方
1.手描きパース(赤瀬公男氏 提供)




ラフスケッチに着彩の例(1)






ラフスケッチに着彩の例(2)


2.ソラマチ模型写真(東武タウン ソラマチ株式会社 提供)






第6章 商業施設の監理と制作・施工
p.204 左段14行目 1997年 → 1995年
p.219 右段15行目 〜と比較して、者の〜 → と比較して、発注者の契約手続き、工事監理者の〜
p.219 右段下から9行目 経営能力およびi技術的能力を → 経営能力および技術的能力を
p.222 左段下から16行目 ビジュアルマ=チャンダイジング → ビジュアルマーチャンダイジング
p.224 左段下から15行目 (15〜21cm)程度 → 15〜21cm程度
p.234 右段下から4行目 2020年(平成32年) → 2020年(令和2年)
第8章 商業施設の法律と規定
p.282 図8-1-1図中文字 左上のカコミ5行目:・交通浪滞 → ・交通渋滞
図8-1-1図中文字 左下のカコミ3行目:池域毎に → 地域毎に
図8-1-1図中文字 左下のカコミ4行目:郊外立地を規関する → 郊外立地を規制する
図8-1-1図中文字 左下のカコミ5行目:判断した湯合の → 判断した場合の
p.287 右段下から6行目 防炎垂れ壁 → 防煙垂れ壁
p.288 Note *21 防炎垂れ壁 → 防煙垂れ壁
p.291 Note 誘導灯の写真例:パナソニック電工 → エレクトリックワークス社